あなたに見えてる沖縄は、見たままのものとは限らない
玉城デニー知事のある発言に、火がついてますね。

5月31日の定例会見で、石垣市議が乗った漁船が尖閣周辺で中国の公船に追い回された件について
「中国公船が周辺海域をパトロールしていることもあるので、故意に刺激するようなことは控えなければならない」
と発言しました。
これが、尖閣諸島周辺での中国のパトロールを追認してると受け取れる発言と指摘されてるわけです。

ところが、この発言、沖縄ではほとんど話題になってません。
県内メディアは会見での別の内容がニュースとして出ていて、この発言を取り上げたのは八重山日報だけ。あと県外で産経新聞。

八重山日報と産経だけではソースとして弱いかな(人によってはネトウヨメディアと相手にすらしなさそう)…でも確認するには…

あ、県が公式YouTubeチャンネルで会見ノーカット公開してた。これは助かる。


冒頭から24分すぎ、八重山日報の記者が質問しました。
それに対する回答が、問題の発言ですね。
(書き起こし)「わが国の領土・領海ということはこれまでも発言させていただいております。ただ、中国公船が周辺海域をパトロールしているということもあるので、それを故意に刺激することは控えなければならないと思います」

別の言い方があるはず。中国公船のパトロールや、無用な刺激を避けたいと言及するにしても、中国の活動を「認められない行為」と批判した上で、かつ海上保安庁の警備をアピールしたり、尖閣周辺で漁ができる環境を整えるようにしたり、それへの支援を政府に求めるとか。
それに、石垣をはじめ八重山のマグロ漁師は、日台漁業協定で割を食ってる上に尖閣周辺でも満足に漁ができないとなると、生活にも影響するんですよ。
そこんとこ考えてるのかな?

それにしても、「辺野古新基地反対」は何でもかんでも、時には翁長前知事よりも前のめりに行動するのに、ほかの分野はねぇ。


平成が終わろうという頃に飛び込んできたニュース。
「国民民主党と自由党が合併」
自由党が解散し国民民主党に合流とのこと。この前の沖縄3区補選で当選したばかりの屋良朝博も合流です。

まさに平成なニュースですわ。
平成って、政党の離合集散がどれだけ繰り返されたか。

平成になった時点、1989年1月当時で国会に議席を有していた政党は
自民党 社会党 公明党 民社党 共産党 社民連 二院クラブ サラリーマン新党 税金党

国民民主党と自由党が合併する直前の状態で、2019年4月時点で国会に議席を有する政党は
自民党 立憲民主党 国民民主党 公明党 日本維新の会 共産党 社民党 自由党

1989年1月から今までそのまま続いてる政党が、自民党と共産党だけ。公明党は国会議員が一時新進党に参加したのち再結集だったし、社会党は社民党に名前を変えました。ほかは解散したり、1990年代前半の新党ブームのあとに新進党に結集したり。
そして、この31年間に、生まれては消えた、国会で議席を有した政党の数々。どれだけ覚えているでしょうか。

そんな政党の墓碑銘。

[平成は離合集散の時代?政党墓碑銘]の続きを読む
衆院沖縄3区の補欠選挙、結果はこうなりました。

(選管最終)
屋良朝博 77,156
島尻安伊子 59,428

県民投票からの勢いそのままに、“オール沖縄”側が当選。
知名度や経歴表記ミスといったネガティブ材料も、「デニーの後継」という看板で乗り切った感じです。
一方、知事選と違って「辺野古」でスタンスを鮮明にしても勝てなかった自公側。考えられるのは、公明支持者(中でも創価学会会員)の中の辺野古新基地反対な人の動きもさることながら…

なぜ元々3区地盤の比嘉奈津美さんではなく島尻さんにしたのか

って点もありますね。全県区投票の参院選で出て議員もやったので、知名度では屋良さんより優位ですが、選挙区地元の人を差し置いて擁立した姿は、まさに落下傘候補。その点がひっかかった人もいるのでは?

ただ、この選挙で見えたものがあります。

オール沖縄は「終わり」の道へ向かうのでは。

[衆院沖縄3区補選の結果、オール沖縄は「終わり」へ向かうのでは]の続きを読む
統一地方選のさなかの、衆院沖縄3区補欠選挙。
やはりというか、各報道機関の情勢調査では“オール沖縄”側の屋良朝博さんが優勢と出ています。今だと北谷での事件を「米軍がいるから起きた悲劇」とミスリードで煽って優位に進めようとする支持者もいるはず。

ところが、「おや?」な要素が立て続けに発生してます。

まずは、屋良さんの選挙公報・法定ビラでの経歴の記述ミス。
「ハワイ大学東西センターの客員研究員」と書くところを「客員教授」と記述してました。単純ミスで故意ではないということですが、自民党は告発。公職選挙法では虚偽記載に対する罰則があります。
果たして今回の事例はどうなのか。

「女は政治は無理」なんて怪しいポスターが登場。沖縄タイムスにも捕捉されました
問題のポスター、タイムスの記事では左半分がカットされてるという指摘がありますが、その部分の文言は「女は台所に帰れ」
島尻陣営のキャッチコピーに「台所から政治を変える」とあるので、いずれにしろ島尻陣営を標的にした中傷の類い。
これを「自作自演だ」「屋良さんがやるはずない」と言う声もありますが、どうだろね。自作自演説を否定はしません。でも、屋良陣営自体がやってなくても、屋良・オール沖縄支持者の勝手行動という可能性も否定できない。断定できる要素がないからね。

オール沖縄のまとまりに影響を与えそうな出来事も。
オール沖縄の経済界サイドとして役割を果たしてきた、リゾートホテルの「かりゆし」が島尻安伊子さん支持を表明しました。
2018年の知事選では「自由投票」として一定距離を置いたのですが、今回は完全にオール沖縄との対立陣営につきました。
かりゆし側は「新基地(辺野古)反対は変わらない」としつつ、経済の前進を支持理由に挙げてます。これにはオール沖縄支持者はおかんむり。

でも、かりゆし、オール沖縄を突き放してると受け取れる言及もしてます。
上でリンクさせてるタイムスの記事の中で、2014年の知事選を
「あくまでも翁長氏だから支援した」
「翁長氏亡き後も、オール沖縄候補を支援しなければならない理由はない」
とまで割り切ってます。
2013~14年頃は一部の保守・元自民系を巻き込んでいたものの、その後の県議選や那覇市議選で「保守系オール沖縄」が続々落選し壊滅状態。今では従来型の基地反対な革新政党の力が増し、翁長さんの掲げた「イデオロギーよりアイデンティティー」はどこへやら。
看板はオール沖縄だけど、中身は昔の「護憲反安保」「基地反対」。辺野古以外も反対。これでは付き合う義理も道理もないですわ、となるのもわかるね。
金秀グループは今もオール沖縄側についてますけど。

屋良陣営にとってネガティブな要素が続々ですが、どうなるんだろね。
中でもかりゆしの動きは、仮にオール沖縄側が補選で勝ったとしても、火種を残す可能性があります。


全国的に統一地方選挙の時期ですが、沖縄は歴史的背景や諸々の事情で、統一地方選の時期に地方選挙がありません。

ただし…
2019年(投開票日は令和に変わる前なので平成31年)は、選挙があります。
衆院沖縄3区の補欠選挙。選挙区当選してた議員が知事選に出馬(現職)のため辞職したためです。

9日告示。候補者は届出順でこちら

屋良朝博(やら・ともひろ)
フリージャーナリスト、無所属(オール沖縄勢力が支持)
島尻安伊子(しまじり・あいこ)
前参院議員、自民・公明・維新推薦

ほかにインディー(泡沫)候補が出馬しようとする動きがありましたが、辞退したので一騎討ちの構図となりました。
“オール沖縄”の台頭以降、自公側は普天間基地と辺野古に関して明確な姿勢を示していませんでした。しかし、自公推薦の島尻陣営は明確にしました。どうなるのか。
一方、屋良さんは沖縄タイムスの記者時代から基地関係を得意分野にしてますが、知名度がどうなのかという面もあります。世間への露出が意外と少ない。
元沖縄マスコミ人で基地関係が得意となれば、それなりに出る機会もありそうだけどね。元琉球新報の大学教授と対称的。
なので、オール沖縄陣営は「デニーの後継者」という触れ込みをやる可能性は大いにあります。2018年の知事選で「翁長の後継者はデニー」とやったように。


[衆院沖縄3区補選と、最近の沖縄での国政選挙に絡む「出来事」]の続きを読む
「反対」が多くなると思ってたけど、まあ、圧倒的といえるかは微妙でもあるわな、この結果。

あ、2月24日の県民投票の結果ですね。

賛成 114,933
反対 434,273
どちらでもない 52682
無効 3,497
投票総数 605,385
投票資格者数 1,153,591
投票率 52.48%

投票総数の70%少々が「反対」で、2018年沖縄県知事選挙での玉城デニーの得票数より多いということから、「辺野古新基地反対」な勢力は「反対の圧倒的な民意が示された」と意気揚々な様子です。

でも、どうなんでしょうね。
反対票が“デニー得票越え”になったとはいえ、投票率はその知事選を10%近く下回ってます。
県民投票の条例で「どちらかの選択肢が投票資格者数の25%を超えたら、結果を日米両政府に通知する」という条項があるけど、これもはっきり言ってぬるいです。
圧倒的な民意と言うのであれば、115万ある投票資格者数の半分、いや7割を超える位じゃないと。反対派の中には世論調査の数字を根拠に「80%以上が反対している」と言ってるのに。
今回の反対票、投票総数の70%は行ったけど、投票資格者数でいうと約38%ですからね。

これで「新基地反対の民意は示された」とお手てつないで万歳ガンバローとか、
生ぬるい。

でも、この点を指摘すると「矮小化」と叩かれるわけで。


県民投票。14日に告示されました。

とはいえ、現状は意見を交わす、議論をするというよりも、基地反対派が「反対に○をつけましょう」とアピールするばかり。

さて、告示日の夕方、県庁前で反対派が集会をやってました。
何をアピールしようとしてるのか、遠巻きに聞いてみました(右翼の街宣車が複数来て、演説を妨害しようと大音量でサイレンやラッパの音を鳴らしてましたが)。

その中に、聞き捨てならない発言がありました。
当初投票の事務を拒否した市の市長を「取り囲み、賛成に転じさせた。全県実施は我々の第1の勝利だ」と言う方がいたんですね。
現場では誰の発言か聞きそびれましたが、報道などで確認すると、ある衆院議員のようですね。

取り囲んだ?
賛成に転じさせた?

えらいご都合解釈ですね。

全県実施が実現したのは、各サイドの妥協の産物ですよね。
投票事務を拒否した市長から「選択肢を増やせば…」という発言がありました。
これに対して、デニー知事や県議会与党は否定的で、2択のまま実施しようとしてました。
しかし、県民投票に否定的な意見に対する批判が「投票する権利を奪うな」にシフトした中で、全県実施のためには「選択肢を増やしてはどうか」と、県民投票に前向きな基地反対派の中でも模索されるようになりました。
そして、県幹部や県議会で「どちらでもない」を選択肢に追加する形でまとまり、自民党の内部で一悶着はあったものの可決され、反対していた市長も事務を引き受けました。

それをね、圧力をかけて転向させたと言わんばかりの物言い。
選択肢追加への批判が基地反対派の中にもある程の、妥協の産物というのに。

マスコミや専門家でもないけど、このようにファクトチェックな手法で「それおかしくないか?」と見つかるんですよ。
それとも、どんな選択肢が追加されても「反対に○」でゴリ押しすれば何やってもいいと思ってるんですかね?


「県民投票」へ盛り上がってる中、沖縄ではもうひとつ、住民投票に向けた動きがありました。
石垣島で、自衛隊の配備を問う住民投票です。

前の市長選挙では「実質容認」「容認だけど現行計画の場所は反対」「配備そのものに反対」と候補者三つ巴になりましたが、実質容認の現職が当選しました。
しかし反対派の動きも強く、住民投票への署名が集められ、市長も受理して石垣市議会に提案しました。

でもね、意外な形で、否決されました。

流れはこの通り

県民投票が3択になった
市議会で県民投票予算を採決
県民投票予算可決
野党の市議が住民投票の採決要求
賛否同数
議長裁定で否決

住民投票の推進派(おそらくだいたい配備反対)は与党議員に加えて議長にも攻撃の矛先を向けそうですが、実はそうでもないんですよ。
それは、県民投票と同時実施にしようと焦った野党のチョンボ。

県民投票予算案を採決する臨時本会議の日。条例案は委員会審議で否決されてました。しかし、野党は本会議で採決を要求。結果、与党に「審議不十分じゃないか」のツッコミ材料を与えるような形になり、本会議も否決。
同時実施なら、事務や予算面でのメリットもあるけど、それ以上に「辺野古新基地反対」と「自衛隊配備反対」をセットで宣伝しムードを作る目論見が、野党や配備反対派・石垣市内のオール沖縄シンパにはあったのでしょう。

「急いては事をし損じる」ですね。自滅。

3月には、駐屯地の用地造成が始まる予定です。


事前の県議会各会派代表の協議では決まっていた、普天間飛行場の移設・埋め立てに関わる県民投票。
ところが、本会議で波乱がありました。
自民党の一部県議が反発し、当初予定の「全会一致」が崩れました。しかし、前回は反対に回った公明も含めて可決となりました。

代表に一任するなど事前調整してなかったんかね?とも思うけど、反対や退席した議員にとっては、県民投票そのものに反対している側へのポーズでもあったのかなと邪推。実際、県民投票への反対決議が通った議会もあったからね。

全会一致が崩れたことでどうなるかと思われていた、不参加を表明していた、うるま、沖縄、宜野湾、宮古島、石垣の各市長も投票事務の受け入れ・実施を表明。
ひとまずごたごたは収まりました。

とはいえ、これからも課題はあるよね。
議論や意見の表明ができるのか。
新基地反対派を中心とした県民投票推進派の言動とかも。


「3択」で決着したようです。

普天間飛行場のキャンプ・シュワブへの移設にかかわる県民投票。一部自治体の反発で全県実施ができなくなる可能性が出てましたが、選択肢を
「賛成」
「反対」
「どちらでもない」
に増やすことで、沖縄県議会の全会派が合意。臨時の議会で正式に可決される運びとなりました。

巷の報道では「全県実施を求める声に押された」とあります。
でも、県民投票を推進したグループにとって、「しっぺ返し」「ツケが回ってきた」ですね。

「いっぺん直接意見を聞こうか」という、直接民主主義のツールである住民投票を、「新基地反対」のアピールに利用しようとするかのような行為。その一方、批判や反発に対しては民主主義の看板を掲げて「民主主義を尊重しろ」「投票機会を奪うな」「憲法違反」「裁判だ」と、マウンティングというかポリティカル・コレクトネスともとれる言動の数々。
ところが、投票事務の実施を拒んだ市長から「選択肢を増やすなら」という指摘や県民投票の主導者のハンストがあって以降、事態は急展開。
「民主主義を尊重しろ」「投票機会を奪うな」といった言動が、結果的に県民投票を「新基地反対をアピールする道具」から「直接民主主義のツール」に近付けさせた形でしょうか。

知事サイド、与党、野党ともに妥協した形での決着。

とはいえ、今後も注意は必要かな。
果たして「議論する空気」ができるのか。
知事や投票を実施する側が公平・中立性をもって行動できるのか。


2019年は参院選の年です。
ですが、沖縄では国政選挙がもうひとつ。
衆院議員が知事に転身したので、衆院沖縄3区で補欠選挙があります。

当然、“オール沖縄”と“非オール沖縄”のガチンコとなるわけですが、ややこしくなりそうなので、1月25日時点でだいたい固まってる人選をおさらい。

【衆院沖縄3区補選】
オール沖縄:屋良朝博(やら・ともひろ)
フリージャーナリスト。元沖縄タイムス編集幹部。
非オール沖縄:島尻安伊子(しまじり・あいこ)
前参院議員。内閣で沖縄担当の補佐官だったが、出馬に向け辞任の模様。

デニーが知事となったことで欠員の3区。国会の議席数が非常に少ない自由党としては何としても頭数を維持したいはずだけど、人がいない。ここはやっぱりデニー知事と同じサイドのオール沖縄も絡んでくるのだが、結果は「そう来たか」といえる屋良さんの擁立。
「辺野古新基地反対」は一致していても、屋良さんの過去・直近の言動や提言を見ると、オール沖縄の中でもかなりの勢力となる「米軍出ていけ」「自衛隊反対」な方々とは合わないよなぁ。
一方の非オール沖縄側。自公には3区では前回衆院選で落選しフリー状態の比嘉奈津美さんがいるはずだが、擁立しようとしてるのは島尻さん。「なぜか?」と思える人選だけど、比例での復活の権利とか考えてるのかな(実際、沖縄2区の宮崎政久が比例九州ブロック当選だった園田博之の死去で繰り上げ当選してる)。

【参院選沖縄選挙区】
オール沖縄:高良鉄美(たから・てつみ)
琉球大学法科大学院教授。オール沖縄会議共同代表。
非オール沖縄:安里繁信(あさと・しげのぶ)
シンバHD会長。2018年の知事選に出馬し

現職の糸数慶子議員がいて、次へ意欲を見せていたが、“オール沖縄”が擁立を決めたのは、大学教授。政治面での考え方ではそれ程違いはないし、世代交代という程に歳も離れていない。なのに、知名度のある現職を差し置いて、基地反対運動に熱心な方々以外への知名度が未知数な高良教授を担ぐのか。いろいろ謎。
しかも、糸数議員は出馬辞退を表明した直後、これまで所属していたローカル政党の社大党に離党届を出す事態に。火種となるのか。
自公側は誰を出すかと思ったら、こう来たか。知事選のバーター?のようにも見えるが、安里さんって好き嫌いがすごく分かれてる。従来の自公支持層が一致して支える体制を構築できるかですね。


「全市町村でやれんのか?」
状態となっている、沖縄県での県民投票。
投票事務をやらないと表明した市長が、投票推進派から袋叩きにされるかと思いきや、推進派の中から

「選択肢を増やしては」
「延期してでもいいから、全市町村の参加を」
といった声が上がりました。
(2019.1.11:沖縄タイムス※その日の新聞)
これには、事務を拒んだ市長の中に「選択肢を増やすなら」と実施を示唆する発言があるんですよね。

それに対して、玉城デニー知事は実質的に“強行”する姿勢を示しました。
説得・要請はするとしつつ「義務」と迫る格好です。

支持者・推進派から新たな道を模索する声が出ても押し切る背景には、投票事務の実施を決めた多数の市町村の準備だけでなく、知事を支える県議会与党の意向もあるのでは?という見方があります。
日程次第では、衆院沖縄3区の補欠選挙と被る可能性があります。補選を避けても、夏には参院選があります。

衆院補選や参院選と被っても、「オール沖縄」側はセット戦術でWパンチを狙うこともできるはず。では、なぜ2月24日にこだわるのか。

[県民投票を“強行”するのか?]の続きを読む
民主主義の観点から、手段としての「住民投票」は重要。
だけど、制度ややり方などに疑問があり、批判せざるを得ない、普天間基地の移設工事に伴う埋め立ての是非を問う“形になっている”沖縄での県民投票。

新基地反対派のアピール手段のような性質を帯びてる現状から、「いっぺんみんなの意見直接聞こうか」という形へ、民主主義の手段としてより多くの県民に参加してもらえるように改善する提言を、前のネタでまとめました。

しかし、知事や県政与党、オール沖縄勢力がこのような改善をするかというと、正直期待できそうにありません。
埋め立ての土砂が入り、非合法な手段でなければ何でもやるモードに入ってますからね(代表例はホワイトハウスの請願サイトで署名集め)。

もし改善がなされず、今のまま県民投票が実施されそうなら、どうするか…。

まず、不参加を表明した沖縄市、宜野湾市、宮古島市。議会で否決されたが態度を表明してないうるま市と石垣市。

投票事務をやっちゃってください。

議会で投票事務の予算執行が否決され不参加を表明した市では、訴訟に向けた動きのほか、市長や反対に回った議員のリコールはどうかと提起する大学教授まで出ています。
オール沖縄と意見が違うだけで叩かれないがしろにされる上に、「民主主義の敵」とレッテルを張られたら、叩かれるどころか“排除”されかねません。
今の状況でリコールから選挙となれば、“非オール沖縄”には勝ち目がありません。その先の、市町村長や市町村議会もオール沖縄が圧倒的多数派になった状況を想像すると、不安しかないです。

異なる意見に対する排他性。
妥協点を探ろうとしない硬直性。

これでは解決も何もありません。
そんな“オール沖縄”に沖縄が呑み込まれることは、県民投票で「反対が圧倒的多数」の結果が出ることとは比べ物にならない深刻な事態です。
なので、投票事務は引き受けて県民投票を実施しちゃってください。

ただ、投票事務をやると表明する場で「民主主義を尊重して県民投票を実施する」と表明しながら、「民意をくみ取るとは思えない選択肢設定など、あのような条例を作るのはけしからん」と批判したり、「知事や県職員は中立の立場を尊重した言動を」と注文をつけるのはどうでしょうか。

あとは有権者レベルで棄権・白票・無効票で「一方の意見の勢力のパフォーマンス道具にされた住民投票」に批判の意思を示すのもありかな。


米軍の普天間基地(普天間飛行場)をキャンプ・シュワブに移す工事。“辺野古新基地”ともいわれる件。
これに関して、2月に実施されるのが、工事に伴う埋め立ての賛否を問う県民投票。
2018年10月に沖縄県議会で条例が成立、県側での準備に加えて、各市町村でも予算など準備が進められて…という段階のはずですが、ここでひと悶着となってます。

県民投票の実施に必要な予算が自治体の議会で否決されたり、自治体のトップが投票事務をやらない(=不参加)と表明する事態が複数発生してます。

これを巡る、いろいろ不安に感じる話です。

[沖縄での県民投票が「民主主義の手段」になっていない]の続きを読む
12月14日。「ようやくこの日が来たか」という感じですね。

普天間飛行場の代替施設(いわゆる辺野古新基地)の工事。埋め立て用の土砂の投入が始まりました。
1週間が経過し、埋めてる範囲は着実に広がってます。

政府が「あきらめムードの醸成を狙ってる」ともとれる局面。反対派は何が何でも止めようと必死ですが、決め手は正直言うと、ないです。そのへんは別でまた書こうかな。

2008年以前なら、土砂が入ることで、長年続いた不毛な争いが終わりに向かうのかなとも思いますが、今はそうは思えないのがしんどいところ。
反対派は「辺野古に固執してる」と政府を批判してるけど、反対派も鳩山内閣時代の「最低でも県外」という幻想に固執してるように見えるね。しかも、基地問題が「沖縄差別」というレベルにまで話が拡大してる。

どっちも頑固になっちゃってるところがあるね。
政府はもっと踏み込んだ負担軽減の提起、全国的に負担受け入れの提起をしてもいいはず。
沖縄側も「どうしても辺野古というなら、地位協定の改定を」と迫る手があるはず。
しかし現実はというと、沖縄の負担軽減を提起する地方議会での決議が頓挫しそうになったり、沖縄側では政策・交渉の柔軟性をさらに奪いかねない展開(県民投票)へ動いてるし。

政府と県外はもっと沖縄を理解しよう
沖縄はもっと安全保障を理解しよう

でも、現実は溝。そしてなあなあの状態で完成するのかな。
“辺野古新基地”容認の立場だけど、いろいろ心配になる。


11月25日は那覇駐屯地陸自祭。
沖縄では最大級の陸上自衛隊のイベントです。

まずは式典から。
nahariku201811-ceremony.jpg
観閲部隊が整列し、第15旅団の原田智総旅団長が来たところ。
よく見ると、旅団長の制服は2018年制定の紫系の新制服。「なぜ紫なのか」「そんなことより金使うべきとこあるだろ」という批判の声も。
しかし、写真で旅団長の右側の旅団旗を持ってる自衛官は、従来の緑系の制服でした。

さて、式典では来賓にも注目。
国会議員は西銘恒三郎(自民)と下地幹郎(維新)が出席。ほかに祝電で国場幸之助(自民)、儀間光男(維新)、沖縄関連以外ではおなじみ“ヒゲの隊長”佐藤正久。
では、玉城デニー知事は?

不在(代理もあいさつ代読もなし)

あらら。
“オール沖縄”の看板的存在で、基地反対派の支援を受けた前知事・翁長雄志は、陸自祭は欠席しても(その日に反オスプレイ集会に出ても)副知事が代理で出席し、あいさつ文を副知事が読み上げてたんですよね。
手元の記録では、2017年は記録はないのですが、16年と15年は当時の安慶田光男副知事が来てます。

ところが、今回は本人も代理もない。
防衛協会の顧問もやったことある(今は退会したという情報あり)知事が、ねぇ。「辺野古新基地反対」と自衛隊は別物のはずだし、翁長さんも代理は立ててたわけで。
やはり、オール沖縄支持者からの反発を恐れたのかな。

ただ、自衛隊に関するスタンスで注意すべき点はあります。
それは、離島への陸自の配備。
翁長前知事は、明確な反対はせず言葉を濁してました。
玉城知事は、知事選の時に「強行配備に反対」の姿勢を示しました。(2018.9.20:八重山毎日新聞)

オール沖縄内の保守系が弱体化し、従来の基地反対系(グループによっては自衛隊も敵視)な政党・グループの力が増している今、デニー知事はそう言わざるを得なくなってるのか。あるいは本気でそのようなスタンスになったのか。

分別つかないと、いざという時に禍根を残しかねないですよ。


普天間基地のキャンプ・シュワブへの移設(辺野古新基地)をめぐる県民投票。
直接請求に必要な数の署名が集まり、この間に翁長前知事の死去がありましたが、条例案と実施に必要な予算案が県議会に提出され、正式に可決されました。

でもねぇ、この投票、意味あるの?
というのが正直なところです。

当初は、新基地阻止のために知事側に残された手段「辺野古での埋め立て承認の撤回」を後押しするものとされていました。
しかし、翁長前知事が死去直前に撤回手続きに着手、死後に撤回されてます。
さらに、死去後の知事選でも“翁長後継者”が当選し、選挙を通して、反対派が言う“民意”は示された形になってます。

この状況で、果たして、やる意味はあるのでしょうか。

また、この県民投票って、「いっべん意見を聞こう」「白黒つけよう」と意見の違う両サイドが合意して動いたというよりは、反対派がその意思を示す(直球表現をすると「新基地反対と政府に叩きつける」)ための道具として利用しようとしてる構図ですよね。
民意を問うのではなく、反対のパフォーマンス。

条例が通った以上は、いずれやることになるのだろうけど、はっきり言って不安だよね。
もし「反対多数」と出たら、交渉の末お互いに妥協して軟着陸を図ることが困難になりかねない懸念もある。


あの結果となった知事選のあとではね。ムードが続いてるから。

【選管最終】
城間幹子 79,677
翁長政俊 42,446

那覇市長選は、オール沖縄系の現職が再選(2期目へ)。
相手方が分裂して漁夫の利を得た豊見城市長選を含めると、オール沖縄は重要選挙で3連勝。
空気に乗れた城間陣営に対して、翁長陣営は「口の汚いネトウヨ」などによる「背後から支持者に撃たれた」感じも、知事選と共通してるような。
それに、「オール沖縄vs自公」の構図を抜きにしても、現職は行政面で大きな失点や懸念がないように見えるからねぇ。

…失点や懸念が「ないように見える」?
実はここが曲者です。ないように見えるけど、あるんです。

若狭の龍柱のことか?
いやいや、そんな置き物飾り物レベルではありません。
生活や経済に影響を与えそうなものです。

市民会館の移転問題です。
老朽化で閉鎖してる現会館のかわりとなる市民会館を、久茂地3丁目の旧久茂地小学校跡地に作る計画です。
ex-kumojies201703-14.jpg
(写真は2017年撮影・建物は解体済)
しかし、周辺の道路が狭く、会館でのイベント開催時の渋滞など影響が大きいと考えられることなどから、反対の声が強いです。市議会でも新会館関連の予算が削られたりしています。

もちろん、城間市長は市民会館の久茂地移転を推進する立場。

大丈夫なのか?


現職側が割れたことで、「こうなるな」という感じもあった、豊見城市長選。

【選管最終】
山川仁 11,274
宜保安孝 7,645
宜保晴毅 6,459

当選したのは“オール沖縄”側の新人。現職は最下位。
これに関しては、自公側は「何やってんだか」というように見えます。
同じく保守が分裂した石垣市長選で勝てたから、という読みがあったとしたら、甘いですよね。石垣の時は名護での敗戦でオール沖縄に軋みが生じてましたが、今は看板的存在の翁長雄志の死去以降の結束力が上がった状態です。
しかし、それだけではないような。現職は最近評判がよろしくなくて、政党側が宜保安孝陣営についたにも関わらず、現職側が出馬に固執した結果という面もあります。


時期は過ぎましたが、内閣改造。
今回は不安が先に来ますね。

【IT、科学技術担当】平井卓也
EM菌の議員連盟の幹事長だと?
科学的根拠のないEMを活用しようという議連の幹部が、科学技術担当の閣僚って大丈夫か?
(何らかのしがらみやお付き合いで議連に籍があって、EMにはさほど興味がない可能性も否定はしないが)

【地方創生】片山さつき
その起用、正気か?
過去の言動からして不安ばかり。

一応、不安ばかりではないことも。

【沖縄・北方担当】宮腰光寛
かなりの沖縄好きというじゃないの。
とはいえ、東京(安倍総理)と那覇(玉城知事)の板挟みになる可能性もありそうで、心労がこないか心配。

【防衛】岩屋毅
次の防衛大綱を練ってる段階での大臣交代で、実務側は手数が増えてしまわないかという心配はある。でも、このタイミングじゃないと小野寺さん休ませられないよね。
それに、防衛分野は門外漢ってわけではない。