あなたに見えてる沖縄は、見たままのものとは限らない
2018年の普天間フライトラインフェア

陸軍のゲストは来てました。
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地対空ミサイルのPAC-3MSE。
2017年のホワイトビーチフェスティバルで公開され、「本当にMSEか?」と少し騒ぎになったアレです。
だって、メーカーや米軍から発射装置の写真がほとんど公開されてないからね。画像検索をしても、MSEではないPAC-3の写真が多く出るし、このミサイルの筒12本が載った発射装置の写真は、1枚を除いて沖縄での写真ばかり。
案内役の兵士も「MSE」とはっきり説明してるんですよね。もっと写真や映像をリリースしてもよさそうなのに。DVIDS(米軍の写真・映像公開ポータルサイト)で探してみるか。

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砂色のナンバープレートかと思ったら、部隊の表記でした。
「94TH AAMDC」は指揮部隊の「第94ミサイル防衛コマンド」。
「1-1 ADA」は所属部隊の「第1防空砲兵連隊第1大隊」。

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搭載しているミサイルは、もちろん実弾ではありません。
「INERT」(イナート)と書かれた模擬弾。

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模擬弾を収容した筒(キャニスター)の型番表記かな。



2018年の普天間フライトラインフェア。
アメリカ海兵隊から「F-35Bも来るよ」と発表があったものの、台風接近の影響なのかキャンセル。
さらにいつも参加する空軍機も不在。
(大型機だけでなく、F-15やF-22も東京の横田に避難した程)
展示は普天間の機体だけ…んなこたない。

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KC-130Jが岩国から来たよ。
まあ、以前は普天間がベースだったし、岩国に移ったあともたまに訓練で沖縄に来るけどね。

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ここに初めて来る人もいるはずなので、初心者向けに、かつ簡潔に説明すると、KC-130Jは物資の輸送や飛行機への空中給油をする機体。

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この写真の右側の、主翼下にぶら下がってる物体からホースを出し、飛んでる機体に給油をします。
海兵隊の機体だとFA-18、F-35B、MV-22、CH-53Eに給油できます。

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物資の出し入れは、機体のうしろから。開閉できるようになってます。
機内は今回は撮影不可だったので写真なし。


普天間フライトラインフェアで展示された、CH-53E。
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こんなのも撮りました。
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メインローターの軸部分。

注目は羽根の根元付近に突き出してる白い物体。
これはローターの破断を検知するIBISという装置。CH-53Eでは微量の放射性物質、ストロンチウム90を使用しています。
IBISには飛ばない時にはカバーをつけていて、飛ぶ時はそれを外します。
今回の展示では、カバーがないですね。カバーには飛ぶ前に外すように指示する「REMOVE BEFORE FLIGHT」と書かれた赤い帯状の布?がついてます。

さて、このカバーといえば、2017年12月に騒ぎがありましたね。

飛ぶ時に外す部品が、飛行中の機体が落下するのか?
現場の兵士が隠蔽してるのか?
第三者のいたずら?
それとも…?
真相は未だにわからないのですが、当該の保育園関係者や基地反対派は「米軍ヘリが落とした」と断定扱いしており、報道でも時々断定してるような書き方がみられます。

不安感はわかるし、米軍に安全性の向上を求めるのは当然です。
しかし、わからないことが多い中で「米軍のせい」と決めつけてアクションを起こすのは、どうなのか。
カバーをつけたまま飛んで落下し、それを米軍が隠蔽してる可能性は否定しないけど、何かこう、違和感があるんですよね。


3年ぶり参戦の普天間フライトラインフェア。

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こちらもオスプレイと並ぶ普天間基地の立役者、CH-53E。

さて、普天間のCH-53Eというと、ここ1年ネガティブな話が続いてますが
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これが普天間第二小学校に落とした窓枠か(待て
安全管理は念入りにお願いします。

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以前の写真はサイズが小さいので、撮り直し。
側面タンク上のセンサーにはカバー。

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テール部分。

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CH-53シリーズは汚れてナンボのかっこよさがあるような。

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後継機のCH-53Kが普天間(あるいは辺野古)に来るのは、まだまだ先か。


普天間基地(飛行場)一般公開イベント「普天間フライトラインフェア」に行ってきました。
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…実は、行くのは2015年以来3年ぶりだったり。

2016年→6月開催予定が、直前に発覚した軍属による殺人事件の影響で中止、改めて9月に開催されたが、その日は東京に行ってた。
2017年→中止。

また、今年2018年はアメリカ海兵隊から「F-35Bも来る」とアナウンスされましたが、台風8号の影響なのかキャンセル。いつもなら来る嘉手納の空軍のみなさんもいないという展開。
機体展示エリアと屋台エリアの空間が「ここにKC-135やF-35Bがいるはずだったのか」と感じさせるものでしたが、雨模様だった2015年と違い晴天。暑い暑い。

まず、普天間に来たならこれを。
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MV-22。オスプレイですよ。
今回の展示は、“虎のマークの部隊”VMM-262のナンバー44。
国籍記号などがフルカラーな隊長機です。

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尾翼にはCH-46時代からおなじみの虎のマークですが…(裏面の縞模様もナイス)

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左の尾翼では、葉巻をくわえてます。
いいアレンジですが、たばこへの風当たりが強いご時世、よく思わない人もいるのかな?

3年ぶりなので、細部の写真も撮り直し。
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フラップと右エンジンカウル。

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左エンジンとローター。

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2015年の見物以降、名護東海岸沿岸での不時着(クラッシュ状態から墜落ともいえる)やオーストラリアでの墜落があり、またこいつを欠陥機と言う声が出てますが、そんなことを感じさせない程に注目されてました。


沖縄県名護市の米軍基地、キャンプ・シュワブで工事が進む、普天間基地(飛行場)の代替施設。「辺野古新基地」ともいわれます。
埋め立ての土砂投入が「8月17日」と判明しました。

それに反対する勢力の中で、“新基地”を阻止するために「県民投票をしよう」とする声が上がり、反対派の中でも意見が割れました。

そのような中、県民投票推進派が、実施に向けた署名集めを始めました
(県民投票実施の条例制定を、県議会に求める直接請求ですね)

署名集めが始動したことで、これまで県民投票に慎重だった、県議会の与党の大半(社民党、社大党、共産党)が署名集めに協力する姿勢に転じました。
もしかして、県民投票推進派にはその狙いもあったのか?

ですが、県民投票実施のタイミングが、政治的に微妙なものになる可能性が出てきました。
署名を提出して、県議会で条例を可決できたとしても…

実施できるのは、11月予定の沖縄県知事選のあとになりそうという話。
県の試算では、最短でも12月。
県議会で可決できたとしても、投票場・開票場の設置など実際の運営の大半は市町村が担います。そのための県からの要請や事務手続き、経費の工面などやることが多数。

さらに、上記の琉球新報の記事にはありませんが、9月には「統一地方選」があります。

注:沖縄は「統一地方選」の時期が全国とずれています。全国的には現行憲法の施行に合わせ1947年に初回が実施されましたが、戦後米軍統治になった沖縄では、全国の統一地方選よりも早く1946年に「沖縄版の統一地方選挙」が実施されたため。

夏から9月にかけて、選挙のある市町村は忙しいのに、県民投票となったら大変です。
では10月は?
運動会シーズン。投票所としてよく使われる小学校が使えません。2017年の衆院選でも、運動会の日程を変更するなど影響が出ました。

こうなると、県民投票推進派が目論んでいたであろう
「県民投票の結果で、知事が辺野古の埋め立て許可を撤回できるよう後押し」
というシナリオが崩壊します。
また、知事選で「辺野古新基地反対派(≒オール沖縄)」が敗れれば、県民投票の必要性はほぼなくなります。

とはいえ、知事サイドは県民投票によらない形で「撤回」カードを切るための理由探しをしているようですし、その理由とするであろう事象もいくつか報道で出ています。
また反対派・オール沖縄内で一悶着が起こるのでしょうか。


県道38号線の浦添―西原間の大工事を確認したということは…
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当然あそこにも。

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沖縄都市モノレール・ゆいレールの延伸区間終点、てだこ浦西駅。

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ホーム、駅舎部分、トンネルの坑口をワンショットで。

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ホームを覆う屋根も見えます。

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トンネル坑口とホームの間のポイント(転轍機)部分。

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ホーム部分と転轍機の軌道桁(線路)は、まだつながっていません。

「つながってない線路」で思い出したのですが、ゆいレール延伸区間の開業が、2019年春から「早くて2019年夏」に延期されました。
一部遅れがあった用地の取得は完了したが、建設業界の人手不足で入札不調になる事例が発生、工期がずれ込む原因になったとのこと。
2019年夏も順調にいけばの話で、天候や、今後の工事の入札状況でさらに遅れる可能性もあるようです。

東京オリンピック・パラリンピック需要や大規模災害の復旧などで建設業界の人手不足が指摘される昨今。
沖縄でもゆいレールに那覇空港、西普天間地区の返還軍用地再開発、普天間飛行場の代替施設(辺野古新基地)、各地でのホテルと大規模な工事が目白押し。苦労してそうだなー、と窺えます。
無理をして労災が発生したり、手抜き工事など建築に不備が発生するのはもっとまずい話。万全を期してほしいです。

[【沖縄再開発】ゆいレール・てだこ浦西駅(2018.6)]の続きを読む
普天間基地のキャンプ・シュワブへの統合移設(辺野古新基地)の是非を、直接問うとして浮上した「県民投票」構想。
主催団体が、条例制定に向けた直接請求のための署名集めを開始しました。

さて、既にご存知の方も多いかと思いますが、県民投票に向けて動いてる組織は、「辺野古新基地」反対派です。
SEALDs琉球関係者や、オール沖縄会議を離脱した金秀グループやかりゆしグループなど。懐疑的な見方があった政治サイドでも、社民党が乗り気になってきました。

2012年に書いたネタでも指摘したけど、住民投票って、意見を問うとか白黒つけるよりも、その争点に対する特定の意見のグループが、意思を表明するための道具として使おうとする流れになりがちですよね。
県民投票賛成の声も、大多数は「辺野古の埋め立て許可撤回を、知事が決断するための後押し」ですし。

だから懐疑的なんだよね。

だからといって、署名集めの現場に嫌がらせしたら、辺野古でわーわーやってる反対派と同じ穴の狢。


4月14・15日開催のホワイトビーチフェスティバル。
艦船以外も見どころ。

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攻撃ヘリのAH-1Z。
実物を見るのは初めてだったりする。だって最近普天間フライトラインフェア行けてないし。

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海兵隊で従来使っていたAH-1Wの後継。
AH-1シリーズの愛称は「コブラ」ですが、このZ型は「ヴァイパー(Viper)」という愛称もあります。と言うか、だいたいZはヴァイパーと呼ばれます。

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特徴的な形状の排気口。
奥の人だかりは、操縦席体験の行列。2017年に伊計島、2018年に読谷と渡名喜島で同型機の不時着(予防着陸)があって、嫌う人もいるかと思うが、そんな感じはどこへやら。

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機首の20mm3連バルカン銃とセンサー。
センサーの窓は保護のため内側に回してます。

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側面の武器。
穴だらけの円筒はロケット弾ポッド。その隣は対戦車ミサイルを搭載するランチャー。

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エンジンカバーのエンブレム。
骸骨や拳銃はイメージしやすいが、トランプのエース4枚とはこれいかに。


「風前の灯」とまでは、まだ言えないけど、普天間基地のキャンプ・シュワブへの移設(辺野古新基地)に反対する勢力“オール沖縄”に打撃となる出来事が、また発生です。

オール沖縄勢力の中心組織「オール沖縄会議」から、ホテルなどを経営するかりゆしグループが離脱(脱会)しました。

理由は
○辺野古新基地反対を示すための県民投票実施を訴えたが、動きがない
○オール沖縄自体が特定のイデオロギー色が強くなった

翁長知事に残された、新基地を止めようとする手段「辺野古での埋め立て承認の撤回」。その手段を行使しやすくするための、民意を直接示す手段として、県民投票を求める声があります。しかし、県民投票は意見が分かれてます。

チャートっぽく整理すると
県民投票を
┣する
┃┃
┃いつやる
┃┣今すぐ
┃┣知事選と同時
┃┗必要だが議論を
┣慎重
┗しない(知事がすぐ撤回決断を)

かりゆしグループは県民投票の実施を求めてます。
一方、沖縄県議会の与党の対応は
実施しよう:議会会派おきなわ
有効だが、交通整理ができてない:社民、社大
県民分断のリスクがある:共産
割れてます。これでは進みません。新聞の投書欄でも、県民投票に賛成・反対の意見がいろいろ。
翁長知事の何らかの決断を求める声もありますが、今だと、埋め立て承認撤回、県民投票、いずれにしろオール沖縄内でしこりや火種を残しかねないです。

あと、脱会理由でイデオロギーの話が出たのは大きいです。
最初こそ「イデオロギーよりアイデンティティ」を標榜し、政党・思想の保守や革新の壁を越えて結集しました。
しかし、過去にも何回か書きましたが、翁長知事就任後、オール沖縄内の保守系政治家は次々と議席数を減らしました。翁長知事誕生の原動力のひとつとなった那覇市議会の会派は消滅。さらに2017年衆院選で仲里利信も落選。これでは、従来の基地反対スタンスな革新政党の影響力が大きくなるばかり。
日米安保や自衛隊を容認してる翁長知事ですが、それらに反発してる勢力が支持層内で大きくなると、手足が縛られます。知事自身が那覇市長時代に浦添市と進めてきた那覇軍港の浦添移設(一時期紆余曲折はあったが)も、革新政党は反対してますし。

共同代表だった金秀グループのトップの辞任に続く事態。
かりゆしグループは引き続き「翁長知事支援」とのことですが、金秀サイドや県民投票実施派との絡みで「元祖オール沖縄」vs「本家オール沖縄」の対立が発生という展開も想定できますが、果たして。


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